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絵(図)で描く算数 第4弾

先月、柴又教室に入塾してくれたY君の作品です。

入塾する前に、ご自宅でお母様とどんぐりの問題をされていたそうなので、

Y君は、絵を描くことに抵抗はないようでした。

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<2MX30>                    
ミミズのニョロは3色の宝箱を見つけました。赤色の宝箱には黄色の宝箱よりも

4個多い宝、黄色の宝箱には青色の宝箱よりも2個少ない宝が入っています。

宝箱を開けたら、みんなで30個の宝がありました。

では、赤色の宝箱には何個の宝が入っていたことになるでしょうか。

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最初、どのように解けばよいか、分からないようでしたが、

一点だけアドバイスをすると、自分ですいすいと解いてしまいました。

Y~math014.jpg
うん、Y君なかなか優秀。


何をアドバイスしたかというと、それはフレーム(枠組み)です。

”ツール”や”手法”などと別な言い方をする人もいるかもしれませんが、

でも、柴又教室では、あくまでも”枠(フレーム)”と考えています。


柴又教室で「フレーム」というのは、思考をサポートする”枠”のことを言っています。

一番簡単なフレームは、「表」です。

「くじらが一回に運べる宝箱の数が2個」という問題なら、

回 数|1|2|3|・・・・
-----------
宝 箱|2|4|6|・・・・

こんな感じの表(フレーム)になると思います。

他にも、たくさんのフレームが考えられます。


たとえば、E君の作品を見てください。

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<1MX04>
おとこのアリ[あり]さんと おんなのアリ[あり]さんが 

2れつに ならんでいます。おんなのこが おおいようです。

れつのながさの ちがいは 6にんで、おんなのこが 

13にんだとすると、みんなでは なんにん いることになりますか。
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math~16.jpg
これでも充分に正解です。すばらしいです。


でも、思考フレームを使って解いてもらうと、このようになります。

math~17.jpg

計算をしなくても、見ただけで、「6人の差」が分かり、合計も出ます。

このようにして絵が描けるようになると、

「絵を描いて解く」という意味が分かってきます。


アリを左右に並べて描くなんて、大人にとっては、「当たり前だ」と思うかもしれません。

でも、子供にとっては、かなり高度な発想です。



大人は、こうしたフレームを意識することなく、実社会で会得してしまっているので、

誰でも簡単に(子供でも)使えるものだと勘違いしてしまいますが、

子供はそうではありません。

この思考フレームの蓄積が無いうちに、いくら「絵を描いて考えなさい。」

と言っても、お子さんは解きようがありません。



教材にどんぐりの問題を使う場合、こうしたフレームが自分でつくれて、

かつ、フレームを自由に使えるようになるまで、

ゆっくりと、じっくりと、見守ってゆくことが大切ではないかな、と思います。


タグ:思考 算数
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